メールマーケティングとは?戦略や例文に成功事例、おすすめツールなどを解説
こちらの記事では、これからメールマーケティングに取り組みたいと思われている企業のマーケター様向けに、必要な情報を紹介いたします。成功事例や例文、マーケティング上の戦略やおすすめツールなど、実践的な内容をなるべく端的にまとめました。ぜひ最後までご覧ください。
▼この記事でわかること
- メールマーケティングのメリットと期待できること
- メールマーケティングのはじめ方
- メールマーケティングの成功事例
こちらの記事では、これらメールマーケティングについて解説しております。なるべく端的に分かりやすく書いておりますので、これからメールマーケティングをはじめたい!と思われている企業のマーケター様は、ぜひ最後までご覧ください。
メールマーケティングとは
まずはじめに、メールマーケティングの基本的な内容を理解しましょう。
定義と時代の変遷 メールマーケティングは、その名の通りメールを使った顧客とのコミュニケーションと、その販促活動を指します。これには、情報の提供、顧客関係の維持、販売促進などが含まれます。時代の変遷とともにSNSに押されがちな印象もあるかもしれませんが、メールマーケティングは進化を遂げ、現在ではより個別化されたメッセージングや自動化技術が取り入れられています。
メールマーケティングとメルマガの違い メールマーケティングとメルマガ(電子ニュースレター)はよく混同されますが、主な違いはその目的にあります。メルマガは一般的に情報提供やファン化を目的として定期的に送られるもので、受動的なコミュニケーションといえます。一方、メールマーケティングは、積極的に顧客の行動を促すための戦略的なキャンペーンに使用されます。
▶︎ メールマーケティングの効果とメリット
次にメールマーケティングのメリットを紹介します。大きく分けると主に以下の3つが挙げられます。
コストパフォーマンスの高さ メールマーケティングは、他の広告媒体と比較して比較的低コストで実施可能です。メール配信システムを利用することで、大量のメールを短時間で、少ない費用で送信できるため、広範囲に対して効果的なマーケティング活動を行えます。
適切なアプローチとフォローによる営業効率の改善 メールマーケティングは、顧客データベースに基づいたセグメンテーションを活用することで、個々の顧客に合わせたカスタマイズされたメッセージを送ることができます。これにより、顧客の関心やニーズに応じた適切なタイミングでアプローチし、営業効率の改善を図れます。
効果測定・KPI計測や分析がしやすい メールマーケティングは、送信したメールの開封率やクリック率、さらにはコンバージョン率など、データを追跡しやすいです。これにより、どのメールが効果的であったかを評価し、マーケティング戦略の最適化に役立てることができます。
▶︎ メールマーケティングのデメリット
- 一回の売上インパクトは大きくない
- 制作に手間がかかる
メールマーケティングのデメリットとしては、主にこれらが挙げられます。以下より詳しく見てみましょう。
一回の売上インパクトが大きくないケースがある メールマーケティングは、一回のキャンペーンで大きな売上を期待するのが難しい場合があります。多くの場合、メールは顧客関係を構築し、長期的なエンゲージメントを促進するために効果的ですが、即時の売上への影響は限定的かもしれません。これは、消費者が購入決定を下す前に複数のリーチ・接触機会を必要とするためです。
内容制作に手間がかかる 効果的なメールコンテンツを作成するには、ターゲットオーディエンスの理解、魅力的なコピーライティング、そして適切なデザインが必要です。これには専門知識と時間がかかるため、特にリソースが限られている小規模なビジネスにとっては、大きな負担となることがあります。
▶︎ メールマーケティングの戦略と手法
メールマーケティングをはじめてみたい!と思っても、何から手をつけて良いかわかりませんよね。ここでは、戦略的なアプローチとその手法について考えていきたいと思います。
▫︎ 戦略の大枠について
メールマーケティングの戦略は、目標の明確化、ターゲットオーディエンスの特定、そしてメッセージングのパーソナライズを中心に構築されます。また、カスタマージャーニーの各段階に合わせたコンテンツを提供し、関係構築とエンゲージメントの強化を目指しましょう。
▫︎ メールマーケティングの主な手法
目標を明確化し、ターゲットを絞り込み、カスタマージャーニーにあった顧客ごとのパーソナライズができたとしても、実際のメール配信手法がわからないと動き出せないですよね。
ということで、以下よりメールマーケティングの主な手法を整理してみました。
|メールマガジン
定期的に配信するメールマガジンは、長期的に幅広い読者と接点を持つための手法です。
大きくメリットは以下の3つがあげられます。
1.スピーディーに新しい情報をコアなターゲットに届けることができる
情報をタイムリーにいち早く発信できることはメルマガの大きなメリットです。
伝えたいことを端的に記載し、メルマガ購読者に対して一斉配信するという作業だけなので、他の媒体や広告などに比べると工数が少なく、いち早くコアな顧客層に向かってダイレクトに情報発信することができます。
2.メールマーケティングコストの削減につながる
メルマガのコストは、一度メルマガの仕組みを構築してしまえば基本的には文章作成の労力のみです。
大量に送信しても、他の広告に比べ、費用を抑えて運用することが可能です。
3.ユーザーとのつながりを強固にする
自社の顧客に定期的に情報発信をすることにより、さらに強いつながりを構築、維持することが期待できるのもメルマガのメリットです。SNSなどの発信はタイムライン上を流れていってしまう可能性がありますが、メルマガはメールがメールフォルダに直接届きます。送信してから時間が経過しても、開封され送った内容を認識してもらえる確率は高くなります。
|ターゲティングメール
ターゲティングメールは簡単に言ってしまうと「ある一定の人物に向けて送るメール」です。
例えば「東京で開催する、投資に興味関心の有る人のための資産運用セミナー」の集客をしたいと考えてみましょう。そうすると、東京近郊に住んでいて、貯蓄に余裕のある富裕層というターゲット層が思いつきます。
ターゲティングメールのメリットは大きく以下の2つです。
1.読者の満足度向上に繋がりやすい
読者が欲しい情報や商品などを配信することができるので、読者の信頼度や満足度の向上が期待できます。
2.読者の欲しい情報が特定しやすい
企業が提供したい情報や商品とそれを必要としている読者層に配信をすることができるので、その情報・商品を必要としているユーザーを獲得することができる
|ステップメール
ステップメールとは、無料会員登録や購入など「あるアクション」を実行したユーザに対して、あらかじめ準備したメールをスケジュールに沿って配信するメールマーケティング手法の1つです。
顧客ごとに自動送信されるため、特別感の演出やフォローの自動化に役立ちます。
ステップメールのメリットは大きく以下の2つです。
1.見込み客の増加と育成が行える。
誰もが知っている、商品やブランド品でもない限り、始めて目にした商品を即座に購入する顧客がはそうおおくありません
そこで、少しでも興味を示してくれた顧客に対し、ステップメールを活用し日数を置いて有益な情報を送信することで、購買意欲の促進効果が期待できます。
うまく見込み客を育成できれば、問い合わせの増加や売上アップも狙えること間違いなしです。
- 顧客へのアピール
顧客に対して,メールを用いてくり返し接触することで、運営者と顧客との心理的距離が、徐々に縮まり商品の購入へと誘導しやすくなります。
また、顧客がお店やサービスに対して認識していくため、顧客の信頼を勝ち取ることにも繋がります。
|リターゲティングメール
従来のメールマーケティングでは、配信ターゲットの設定条件は「性別」「年齢」「居住地域」、BtoBなら「企業規模」「職種」などの属性情報がほとんどでした。
それに対してリターゲティングメールでは、Webサイトへの「アクセス」や、メールへの「開封」や「クリック」などの「行動情報」を条件に配信ターゲットを設定できます。
リターゲティングメールのメリットは以下の2つになります。
1.サイト運営を効率化できる
MAツール等を用いて、メール自動配信の設定さえ完了してしまえば、一定の条件に基づいて自動的にメールを送信できるので、サイト運営の負担を抑えて業務を効率化できます。空いた時間でカスタマーサポートや新規コンテンツの発信、サイト改善などに注力できるようになるため、集客力の向上や商品・サービスのブランディングに集中できます。
2.顧客の行動変容を促すことができる。
リターゲティングメールを導入することで、単に自社の情報を一方的に発信するのではなく、ユーザーの行動を追跡することで、ユーザーが関心を抱いている分野に合わせたコンテンツまたは情報発信が可能になるため、興味をひきつけやすくなり、購入や問い合せなどの具体的な行動を起こしてもらえる確率が高まります。
これらを効果的に使い、顧客との関係向上と販促に繋げましょう。
▫︎ BtoBの場合の戦略と手法
BtoBのメールマーケティングでは、ビジネスのニーズに直接対応する内容を提供することが重要です。リード生成や育成に焦点を当て、教育的なコンテンツや業界の洞察を提供することで、意思決定者との関係を築きます。エグゼクティブサマリーやケーススタディの送信が効果的でしょう。
▶︎ メールマーケティングのはじめ方
メールマーケティングを開始するには、まずメールリストを構築し、適切なメール配信ツールを選択します。明確な目標設定後、ターゲットに合わせたコンテンツを作成し、定期的な配信スケジュールを設定しましょう。
▫︎ メールマーケティングツールについて
メールマーケティングツールは、大量のメールを効率的に管理し、送信するためのソフトウェアです。これには、メールの作成、配信スケジュールの管理、受信者リストのセグメント化、キャンペーンのパフォーマンス追跡などが含まれます。
ツールを使うメリット
- 時間の節約: 自動化されたプロセスにより、手動での作業が減少します。
- 効率向上: 一斉送信やターゲット分けが簡単に行え、効率的にマーケティング活動が可能。
- 成果の測定: 開封率やクリック率などのデータをリアルタイムで追跡し、戦略の調整が容易。
このようなメリットがあるため、メールマーケティングを実施している多くの企業は、ツールを活用しているのです。
主に2つのツールが必要
メールマーケティングを行うためのツールとしては、大きく2つあります。「MA(マーケティングオートメーションツール)ツール」と、「メール配信システム」です。それぞれにメリット・デメリットがありますので、詳しく解説していきます。
最初に、MAツールとメール配信システムによるメールマーケティングに共通する特徴は、「メールを活用した、ターゲットとなる層の興味関心の喚起や購買への誘引、またインサイドセールスの効率化や成果向上のために役立つツール」という点です。
MAツールの場合、ユーザーの属性情報をもとにセグメントしてメールマーケティングを行う事ができるため、One to Oneマーケティングとよばれる、個々人に最適な情報を届けることができます。つまりユーザーのニーズに合わせた情報を届けられるので、見込み客獲得の確度を高めることにつながります。
同様にメール配信システムにも、メールを大量に早く送るメールマーケティングだけでなく、セグメント配信や、分析機能、シナリオに沿った配信などの機能を備えているタイプもあります。
たとえば「顧客との接点が少ない」という課題に対して、メールマーケティングに取り組むとしたら、MAツールもメール配信システムも、どちらも選択肢に入ってきます。
▫︎ メール配信システムとは?
「メール配信システム」とはメールマガジンなど、一度に多くのターゲットに大量のメールを送ることが出来るツールを指します。配信メールを予め作成しておいて、指定した時間にユーザーに一斉にメールマーケティングを行うことが可能です。
また、メール送信後の配信効果測定が行うことも可能です。ユーザーの開封率やクリック率も測定できるので、企業の商品紹介や、新着情報の展開、顧客との関係構築などメールマーケティングを行うことができます。
メール配信システムの主な機能は下記の通りです。
・テキストメール
テキストのみで作成しているメールです。特徴として、受信者の受信環境に関係なく、受信者がメールを読むことが出来ます。
・HTMLメール
テキストメール機能に加えて、文字の大きさ変更、文字の装飾、図などをメール内に記載出来るメールです。WEBページのようなメールを作成することが可能で、開封率などを測るときはHTMLメールを使用します。
・絵文字・デコメ
絵文字やデコレーションメールを配信する機能で、ガラパゴス携帯電話にメールを配信する時になどに使用します。
・ステップメール
予め準備したメールをスケジュール通りにユーザーへ配信できる機能です。
例えば、ユーザーが対象製品のデモ版を利用するため、
お問合せフォームを記入した場合、ステップメールを使用することで、メールでフォローを行うことが可能です。
▶︎ メールマーケティングで成功するために
メールマーケティングに取り組めば、誰でも成功する!というわけでもありません。必要な観点と成功事例を見てみましょう。
目標設定
メールマーケティングで成功を収めるには、明確で測定可能な目標を設定することが重要です。これには、具体的な売上目標、リード獲得数、ウェブサイトのトラフィック増加などが含まれます。目標をSMART(具体的、測定可能、達成可能、関連性があり、時間的に制限されている)基準に沿って設定することが効果的です。
コストとのバランス
予算内で最大の効果を得るためには、コストとROI(投資収益率)のバランスを考慮する必要があります。キャンペーンの全体的なコストを事前に計算し、期待される収益と比較、結果として投資対効果が十分に見込めるかシミュレーションしておきましょう。
尚、コストを抑えつつ効果を最大化するためには、ターゲティングとセグメンテーションの最適化が鍵となります。
▫︎ 成功事例
ここからは実際に、各々の課題に対してメールマーケティングを用いて一定の成果を上げた事例をご紹介していきます。
|①百貨店運営 A社
老舗百貨店を運営する、株式会社Aでは、来店頻度が多くないお客様に対しても、「占い」や「月に一度の懸賞」など飽きられないコンテンツを定期的にメールマーケティングで配信して、自社のファン作り・再来店のきっかけ作りをおこなっています。
またクレジットカード会員には、クリック行動を基にしたターゲティングメールで的を絞ったメールを送り、おすすめ商品の紹介をして、購入の最後のひと押しにメールマーケティングを活用しています
課題:来店頻度が高くないお客様との接点
先程記載したように、A社では、発行するクレジットカードの会員基盤は存在していたものの、クレジットカードに入会いただけるようなロイヤリティの高いお客様をさらに確保していきたいという課題認識がありました。
つまり売上が捕捉でき、その情報に基づいてメール等でアプローチできるお客様を増やすこと、特に来店頻度が高くないお客様にもアプローチする方法を確立していきたいという構想がありました。」
これらの課題を解決するために、以前より導入していた独自のポイントカードの会員に対しての、メールマーケティングによるメルマガ配信に取り組みました。
対策:既存の顧客データベースを活用したメルマガ配信
当時、クレジットカード会員へはダイレクトメールで、ポイントカード会員には携帯メールで、と手段を使い分けていましたが、クレジットカード会員もメールマーケティングによる配信を開始し、さらに2010年には、各種カードが無くても登録できるメール会員の募集を開始すると同時に、週刊メルマガの配信を開始した。従来の、カードをきっかけに登録されていたロイヤリティの高いお客様だけなく、今まで接点が少なかった新しいお客様へ、まずはメールをきっかけに親近感を持ってもらい、ご来店いただくシナリオの構築を進めました。
また、先程も申し上げましたように継続してメールマーケティングを楽しんでもらうためには、コンテンツ作成も重要なポイントです。A社では、全店共通のお得情報のほか、週刊星占いや、抽選で商品券が当たったり、月一でグルメ商品が当たるキャンペーンなど、来店頻度が高くないお客様でも楽しめる人気コンテンツを考案して、配信しました。また、店舗でのお買い物の際にお渡しするレシートに印字された通し番号で、商品券が当たるキャンペーン、メルマガ会員の来店に直接結びつける施策も行いました。
効果:顧客のニーズの掘り起こしと、施策効果の可視化
A社ではもともと、クレジットカード会員やポイントカード会員の場合、購買履歴からお客様を分類し、ダイレクトメールなどの施策内容を区別していました。ただ、購買履歴からはわからないニーズというのも一定数存在しており、例えば、ランドセルと言った商材は過去の購買履歴からニーズを把握することが難しい。このような商材の場合、A社ではメールマーケティングに情報を掲載し、お客様のクリック行動を分析することで、購入が見込まれるお客様に的を絞ったメールマーケティングを行うことが出来ています。
またA社が行なった分析の結果、決して会員数が増えても、必ずしもコンテンツのクリック数が比例して増加するわけではないということも判明しました。そのため、やはり来店頻度が高くないお客様にも継続してメールマーケティングを読んでもらえる工夫やコンテンツをもっと充実させる必要があるという知見もえることができました。」
メールマーケティングを開始してから、A社は80万人超とつながり、様々な試行錯誤の末、結果的に非常にロイヤリティが高いお客様との繋がることができています。
A社では様々な手法でのアプローチを実施していますが、A社はメールマーケティングを効果的なオウンドメディア(自社で保有するメディア)と位置付けており、A社は今後も、スマートフォンアプリを活用した情報配信などにも取り組み、自社顧客への最適なアプローチ方法を探り続けています。
|②ゼネコン B社
日本を代表する、高層建造物などを手掛ける大手ゼネコンのB社もメールマーケティングによる自社のブランディング向上を図りました。
課題:自社の技術力の対外的な訴求力が弱いこと
B社は日本を代表するゼネコンであり、日本人の誰もが知る建造物の設計・施工を手掛けてきました。しかし対外的に誇れる技術力という、自社の売りがまだまだ世間に浸透していないという課題認識をかかえていました。
B社では、メールマーケティングに取り組む以前から、自社の技術力をもっと広めていくべきだ、という気運が会社全体にあったというものの、外部に対する情報発信が不足していたせいか、B社が設計・施工を手掛けたことを認知されていない建築作品が多くあり、プロモーションに力を入れている同業他社と比較されたときにB社を選んでもらうためには、手掛けた建築物と竹中工務店の技術力をより積極的・継続的に伝える仕掛けを作る必要性があると感じていました。
そこで、過去に名刺交換をおこなった得意先や学識者などに向けたメールマーケティングを行うことになり、お得意先や学識者などに積極的に情報を発信するために、部署を跨いだ社内横断的なプロジェクトを立ち上げて2015年4月からメールマーケティングを行なっています。
対策:ペルソナの設計
まず、メールマーケティングを行なっていく上で非常に重要な、「誰に送るのか」を決めるために、ペルソナのせっけいに取り組みました。
「ペルソナ」とは、サービス・商品の典型的なユーザー像のことで、マーケティングにおいて活用される概念です
実際にその人物が実在しているかのように、年齢、性別、居住地、職業、役職、年収、趣味、特技、価値観、家族構成、生い立ち、休日の過ごし方、ライフスタイル……などリアリティのある詳細な情報を設定していきます。
ペルソナを定義する意義の一つは、ターゲットとなるユーザーに対する理解をより深められるということです。
またペルソナを定義するもう一つのメリットは、関係者の認識共有を促進できるという点です。具体的なペルソナを関係者全員で共有することで、認識のブレを最小限に抑えることが可能となります。
B社では、当初はやはりペルソナを意識することで、その人以外の大勢には響かないメールになり、もともと持っていた「できるだけ多くの人に伝える」という目的が達成できなくなるのではと懸念がありました。ただ先程も触れさせて頂きましたように、「多くの顧客に対して響く内容」は、逆に言うと「誰に対しても響かない内容」でもあるというコンテンツ作成における原則から、かなり細部までペルソナ設計をおこないました。
架空の課長やプロジェクトマネージャーを務める「Aさん」という方をペルソナとして、どのように情報収集をしているだろうか、仕事に対しての心構えはどうか、竹中工務店に対してはどんな印象を持っているのか、など「Aさん」の人物像を推測しながら細かく洗い出す作業を行なっていきました。
かなり労力を要する作業ではあったものの、結果的に「Aさん」というペルソナがプロジェクト内の共通言語となり、
プロジェクト推進に大きく寄与しました。議論の上で決定したペルソナも、議論した過程する過程もメールマーケティングプロジェクトのメンバーが、同じ方向を向いて進んでいくためにも必要であったとB社は言います。
効果:平均開封率30%、平均クリック率15%を記録
ペルソナを細部まで決め込んだ上でのメールマーケティング配信により、送信したメールの開封率30%、クリック率が15%とともに一般的な平均値よりかなり高い数字を記録しています。
今回のA社のような、受注単価が高い商材の場合、今すぐに受注に結びつかなくとも、将来的な売上につなげるための長期的な視点に立った顧客とのコミニュケーションを取る手段として、メールマーケティングを活用するという企業様は非常に増えております。
マーケティングの法則で、「1:5の法則」というものが有るように、新規顧客は獲得コストが高いにもかかわらず利益率が低いので、新規顧客の獲得以上に、既存顧客の維持が重要であると言われております。
会社としても安定的な利益を生み出す仕組みづくりのための、既存顧客との関係維持にメールマーケティングは非常に大きな効果が期待できます。
▶︎ メールマーケティングの例文:特別オファーメール
業種業態によってだいぶ違いますので、あまり参考にならないと思いますが、ECをイメージした簡易的なオファーメール例文を作成してみました。
標題:今だけ限定!お見逃しなく、特別割引をご利用ください
こんにちは、[顧客名]様、
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よろしくお願いいたします。 [あなたの名前] [会社名] マーケティングチーム
このメールは、限定オファーを強調することで緊急感を促し、直接的なリンクを提供することで顧客の購入プロセスをスムーズに進めるよう設計されています。メールマーケティングの取り掛かりの参考にしていただけましたら幸いです。
▶︎ メールマーケティングは古い?現状の課題と展望
メールマーケティングは、多くの新しいデジタルマーケティング手法が登場しているにもかかわらず、依然として効果的な手段です。ただし、一部の課題も存在します。
主な課題としては、
- スパムフィルターの厳格化
- 受信者のメール疲労
- 高いエンゲージメントを維持するための革新的なコンテンツの必要性
これら3点が挙げられます。
今後の展望としては、パーソナライゼーションとオートメーションの更なる進化が期待されており、これにより更に個別化されたユーザーエクスペリエンスを提供することが可能となるはずです。そしてこれらの技術進化は、メールマーケティングの効果を高め、より直接的な顧客とのコミュニケーション手段としてその地位を固めるでしょう。
全体の総括
顧客とのコミュニケーションと販促活動において、メールマーケティングは今も欠かせない手法となっています。また、SNSが台頭した今日においても、時代と共に進化し、個別化と自動化技術が強化されています。
ニュースレターやプロモーションメールなどの形態があり、低コストで高い効果が期待できる一方で、一回の配信だけでは大きな売上インパクトは期待しづらいことは認識しておきましょう。
戦略的に目標を明確化し、適切なターゲティングとパーソナライズされたメッセージングを組み合わせ、効果的な配信を心がけてください。
さて、最後になりますが、当社ではメールマーケティング含め、幅広く企業様のデジタルマーケティング支援を行っております。目標設定からツールの選定、成功するためのターゲティングの設計までサポートさせていただきます。
これからメールマーケティングに取り組もうと思われている企業様は、ぜひ一度お問い合わせください。