GA4の使い方を初心者でもわかりやすく解説!導入方法や絶対外せない初期設定も紹介
「GA4(Google Analytics 4)」の実践的な使い方をお届けします。初心者から経験者まで役立つ内容!成功・失敗事例や導入方法、Google AdsやBigQueryとの連携方法を詳しく解説。ウェブサイトやアプリのデータ解析を最大限に活用するための情報を提供します。
▼この記事でわかること
- 初心者や慣れてきた人別のGA4の使い方
- GA4を使ったビジネスの成功・失敗事例
- 導入方法や他ツールとの連携方法
GA4とは
GA4 (Google Analytics 4) は、Google が提供する最新のデータ解析ツールです。このツールを使うと、ウェブサイトやアプリの訪問者がどのように行動しているのかを把握することができます。
たとえば、訪問者がどのページをよく見ているのか、どのボタンをクリックしたのか、あるいはどの地点でサイトを離れたのかといったデータを収集できます。また、スマホアプリとウェブサイトのデータを一緒に管理できるので、複数のプラットフォームにまたがるユーザー行動の全体像がわかります。
さらに、機械学習を活用した未来予測や、Cookieを最小限にしたプライバシー重視の設計など、最新の技術やニーズに対応しています。初心者でも簡単に使えるように設計されているので、データを活用したいけれど難しそうと思っている方にも最適です。
GA4の特徴
- クロスプラットフォーム対応: ウェブサイトとモバイルアプリのデータを統合的に管理。
- イベントベースの測定: ユーザー行動を細かく記録し、カスタマイズ可能。
- 機械学習の活用: ユーザー行動の予測やインサイトを自動的に提供。
- プライバシー重視の設計: Cookieの使用を最小限に抑え、将来の規制にも対応。
GA4でできること
GA4を使用することで、ウェブサイトやアプリのパフォーマンスをより詳細に解析し、効果的な意思決定を行うことができます。以下は主な機能の例です。
- リアルタイムモニタリング: 新しいコンテンツ公開時やプロモーション開始時に、ユーザーがどのように反応しているかを即座に確認できます。
- カスタムイベントの追跡: ページビュー以外にも、スクロールやボタンのクリック、フォーム送信など、重要なユーザーアクションを記録できます。
- ユーザーセグメントの作成: 特定の属性や行動に基づいて、ターゲットユーザーグループを作成し、マーケティング施策に活用できます。
- コンバージョントラッキング: 広告キャンペーンやサイト改善の成果を測定し、ROIを最大化します。
- 詳細なレポート作成: カスタマイズ可能なダッシュボードを作成し、必要なデータを迅速に取得可能です。
初心者向けGA4の使い方
GA4を初めて使う方でも簡単に始められるステップを以下に説明します。
- アカウント作成
- Google Analyticsアカウントにログインし、新しいプロパティとしてGA4を作成します。
- イベントの設定
- 自動的に収集されるイベントを活用しつつ、必要に応じてカスタムイベントを追加設定します。
- レポートの確認
- ホーム画面で主要指標(例:アクティブユーザー数、セッション数、コンバージョン率)を一目で把握できます。
- “リアルタイム”セクションでは現在の訪問者の動きを追跡可能です。
- “探索”機能を使用して、データをカスタマイズして詳細な分析を行いましょう。これにより、たとえば特定のキャンペーンがどの程度効果的だったかを評価できます。
- 各種レポートをエクスポートして、チーム内で共有することも容易です。
初心者は、どのようなシーンでGA4を使うのか?
キャンペーンの効果測定では、たとえば「春のセールキャンペーン」用に設定した広告が、どの程度の新規訪問者をサイトに呼び込み、どれだけ購入コンバージョンにつながったかを確認します。この情報をもとに、次回のキャンペーンで広告予算の配分を見直すなど、具体的な改善策を検討できます。
また、オンラインショップにおいて、訪問者が商品ページからカートページへ進まずに離脱している場合、その原因の特定も可能です。原因がわかれば、たとえば商品ページの説明を改善したり、カートボタンを目立たせるデザインにするなど対策も講じることが可能となります。
他にも、特定の記事や動画がどのくらいのスクロール率やクリック率を獲得しているかが調べられます。「旅行先TOP10」という記事が他の記事よりもエンゲージメントが高い場合、それをもとに同様のトピックで新しいコンテンツを制作するといった戦略の見直しが可能となります。
サイトやアプリ上のリアルタイムモニタリングでは、新商品の発表をウェブサイトで公開した直後に、どれだけのアクセスが集中しているかをその場で確認できます。これにより、サーバー負荷の調整や、SNSでのプロモーション内容を即時に変更するなど、迅速な対応が可能となります。
もっと詳しいGA4の使い方
GA4をより深く活用する方法を解説します。
- カスタムディメンションとメトリクスの設定
- ユーザーやセッションに関連する独自の属性をトラッキングすることで、詳細な分析が可能。
- 探索(Exploration)機能の活用
- フリーフォームやファネル解析を使用して、特定の課題や改善ポイントを探る。
- オーディエンスセグメントの作成
- 条件を設定して、特定のユーザーグループをターゲティング。
玄人はどのようなシーンでGA4を使うのか?
GA4は、より精緻なマーケティング戦略の立案が可能です。たとえば、「春のセールキャンペーン」で特定の広告グループが、どのユーザーセグメントに最も効果的だったかを分析します。年齢層や地域別のパフォーマンスを細かく比較し、次回のキャンペーンで広告予算をより効率的に配分します。
また、オンラインショップでは、訪問者がカートページに進んだものの購入に至らなかった場合、その原因を深掘りします。たとえば、購入画面でのフォーム入力時間やエラーメッセージの頻度を追跡し、UI/UXの具体的な改善策を導き出します。
リアルタイムモニタリングでは、特定のプロモーション中に予想以上のアクセス集中が発生した場合、即座にその原因を分析し、適切なリソース配分やプロモーション内容の調整を行います。これにより、機会損失を最小限に抑え、迅速な意思決定を支援します。
GA4を使った成功事例
GA4を使った成功事例を知ることで、GA4の使い方やどんなことができるのかについて、理解を深めましょう。
あるECサイトの場合
あるEコマースサイトでは、購買プロセス中に離脱するユーザーを特定することで問題を発見しました。カートページのデザインを改善し、カートボタンを目立つ色に変更、プロモーションコード入力欄を簡略化することで、カートページでの離脱率が35%から20%に減少し、結果としてコンバージョン率が20%向上しました。
モバイルアプリでは、イベントトラッキングを活用して利用頻度が低い機能を特定しました。このデータをもとに、該当機能のUIを刷新し、操作性を向上させることで、アクティブユーザー数が15%増加しました。また、アプリ内購入の回数が月間120件から180件に増加し、売上も向上しました。
GA4を使った失敗事例
成功だけでなく、失敗事例も知ることでGA4への理解の解像度を高めましょう。
ある旅行サイトの場合
GA4の設定が複雑化しすぎた結果、データが煩雑化してしまった例があります。例えば、追跡イベントを50以上設定したことで、主要な指標が埋もれてしまい、何を優先して改善すべきか判断がつきませんでした。→最重要指標に絞ったイベント設定を再構築し、分析を簡素化することで改善しました。
また、目標設定を曖昧にしたことで、施策の効果を正しく測定できなかった事例もあります。具体的には、"ユーザーエンゲージメントを向上させる"という抽象的な目標ではなく、"購入完了率を10%向上させる"という具体的な目標を設定することで、より効果的な改善策を導き出すことができました。
GA4の導入方法
GA4を導入するには、まずウェブサイトのヘッドタグにGoogleタグ(gtag.js)を追加します。このタグを設置することで、ウェブサイト全体のデータ収集が可能になります。
次に、Google Tag Manager(GTM)を活用すると便利です。GTMを使うことで、トラッキングコードの管理やイベント設定を効率的に行うことができ、非エンジニアでも簡単に設定を調整できます。
GA4の初期設定
GA4導入の最初の段階で下記設定を済ませておくと良いでしょう。
- データストリームの設定
GA4を導入する際、まずウェブサイトやアプリごとにデータストリームを作成します。たとえば、オンラインショップでは、ウェブサイトとiOS、Androidのアプリデータを一元管理できるように設定することで、各プラットフォームのユーザー行動を統合的に把握できます。 - デフォルトのイベントを有効化
GA4は、自動的にいくつかの重要なイベントを収集します。具体例としては、ページビュー、スクロール、リンククリック、ファイルダウンロードなどです。これらのイベントを確認し、必要に応じて有効化することで、ユーザーの基本的な行動を簡単に追跡できます。たとえば、スクロールイベントを活用することで、どのコンテンツがよく読まれているかを把握し、次の改善に活かせます。
GA4と旧バージョン(UA)との違い
まず、データ収集モデルの違いが挙げられます。旧バージョンであるUAはセッションベースでデータを収集していましたが、GA4ではイベントベースのデータ収集に移行しています。これにより、ユーザーがサイトやアプリ上で行う個々のアクション(クリック、スクロール、購入など)を細かく追跡できるようになり、より詳細な分析が可能になりました。
次に、クロスプラットフォームへの対応が強化されています。GA4では、ウェブサイトとモバイルアプリを統合的にトラッキングすることができるため、ユーザーが複数のプラットフォームを横断して利用する行動を一元的に把握できます。これにより、デバイスや環境を問わず、ユーザー体験の全体像を把握することができます。
最後に、レポート構造が大きく変更されました。GA4では、カスタマイズ可能なレポート機能が強化されており、必要なデータを柔軟に取得できます。従来の固定されたレポートから脱却し、企業やプロジェクトごとに最適化されたレポートを作成することで、より的確な意思決定をサポートします。
GA4と他ツールの連携方法
GA4は、さまざまなGoogleツールやサードパーティツールと連携することで、データ分析やマーケティング施策を強化することができます。
Google Adsとの統合により、広告キャンペーンの効果測定が可能になります。たとえば、広告がどの程度のトラフィックやコンバージョンをもたらしたかを詳細に分析し、予算配分を最適化する戦略が立てられます。
Google BigQueryにデータをエクスポートすることで、大規模データの詳細な解析が可能です。これにより、データサイエンスチームが高度な分析モデルを適用し、潜在的な顧客の行動パターンやトレンドを抽出することができます。
さらに、TableauやPower BIなどのデータビジュアライゼーションツールとの連携もスムーズです。GA4で収集したデータを視覚的にわかりやすい形式で表示することで、関係者への説明や意思決定の迅速化に寄与します。
これらのツールとの連携は、データ収集から分析、施策の実行までをシームレスに行うための強力な基盤を提供します。
GA4の使い方を総括
GA4は、柔軟かつ強力なデータ解析ツールです。初心者から上級者まで、目的に応じたデータ活用が可能です。本記事で紹介した手順や事例を参考に、GA4を最大限活用してウェブサイトやアプリのパフォーマンスを向上させましょう。