売上アップに繋がる「ファンマーケティング」とは?
サービスや商品、企業の熱狂的なファンを中心に商品開発を行い、売上を拡大させるために欠かせない”ファンマーケティング”自社のファンの見つけ方から事例も含めてご紹介。
1.ファンマーケティングとは?
2.なぜファンマーケティングが必要か
3.ファンが新たな顧客を生み出す!「パレートの法則」
4.ファンをどう見つけるのか
5.ファンマーケティングのメリット/デメリット
6.ファンマーケティングは組織にも効果的
7.ファンマーケティングの事例
8.ファンマーケティングおすすめ本
まとめ
ファンマーケティングとは?
ファンマーケティングとは、サービスや商品、企業の熱狂的なファンを中心に商品開発を行い、売上を拡大させるマーケティングの手法です。
熱狂的なファンはサービスや商品、企業への愛着が強く、他商品に乗り換えるといったことが起きにくいという特性があります。
購入期間も長く続き、周りへの発信も積極的に行うため、新規顧客を獲得する機会を作りだす場合もあります。
一方でファンマーケティングと正反対にあるのが、セールストークや、押し売りなどの、とにかく1回売れればいいという「売り切り商法」があります。
多くのビジネスは継続と拡大を目的にしているため、顧客からファンになってもらい信用を得ることによって、長い期間購買してもらうことを目的としており、顧客からの企業・商品への愛着、信用、応援は大変重要ということが言えるのではないでしょうか。
一般的にファンと聞くと、プロスポーツチームや選手を応援したり、ミュージシャン、アイドルのライブに足を運ぶ人達をイメージする人が多いのではないでしょうか。
しかし、この他にも愛用している商品や好きなブランドがある方もいると思います。
他の似たような商品やサービスがある中で、興味を持ち愛用する人たちもファンであると言えるでしょう。
このように、特定の商品やサービスなどの価値を支持する人たちをファンと呼び、自社のファンをベースにして売上を伸ばす考え方を、ファンマーケティングといいます。
なぜファンマーケティングが必要か
デジタル化
今までは顧客の情報収集源は、主に新聞やテレビなどのひと方向に情報が発信しているメディアからしかありませんでした。
現在では、インターネット・SNSが普及したことにより顧客が自ら情報を取得できるようになり、更に情報発信を行えるようになりました。
SNSなどを通して情報発信することができるようになったことで、商品・ブランドの熱狂的なファンが情報をアピールしてくれたり、情報を拡散しファンが新たなファンを作り出すというケースも増えてきています。
ファン同士のコミュニティなども容易に構築できるようになり、情報の共有が盛んに行われるようにもなっています。
新規顧客の獲得が困難になっている
近年、広告やキャンペーンを通して新規顧客を獲得することが難しくなっています。
要因として、顧客が触れる情報量が溢れすぎているために、話題性のあるキャンペーンを打ったとしても、埋もれてしまったり、一過性の話題となり直ぐに忘れ去られてしまうといったことが多くなってきています。
以下の図は、近年の情報流通量の推移を示していますが、約10年のうちに選択可能な情報量が532倍になっていることが分かります。
そのため、新規顧客の獲得が難しくなっている現代において、既存顧客の定着率を高めていかにファンを増やしていくのかが重要になっています。
人口減少に伴う市場の縮小
今後、日本では少子高齢化に伴い人口減少が進んでおり以下の図のように、人口に比例して需要縮小という問題に直面することになります。
人口減少に伴い、限られた市場の中でいかに生活者に選ばれ継続的にファンになってもらえるかどうかが企業の売上や存続する上で重要になるのではないでしょうか。
ファンが新たなファンを作る
熱狂的なファンである顧客は、お気に入りの商品やサービスを周りに知ってもらいたいという気持ちがあるため、自然に商品やサービスの宣伝、拡散をSNSや口コミを通じて行ってくれます。
一消費者である顧客の意見は、とても説得力があるものであり企業の宣伝に対して強力なサポートになるのではないでしょうか。
ファンが新たな顧客を生み出す!「パレートの法則」
ビジネスの世界で有名な理論のひとつに「パレートの法則」というものがあります。
いわゆる「80:20」の法則です。
企業の売上の8割は2割の社員によって生み出されるという話を聞いたことがあると思いますが、これはパレートの法則によるものです。
売上という軸で見ると、2割の商品が店の利益の8割を生みだしている、2割の熱狂的なファンが売上の8割を生み出しているということになります。
つまり、20%顧客に注力したマーケティング戦略を取り入れて売上を増やすことで、全体の売上アップに繋がるということになります。
ファンをどう見つけるのか
今回はソーシャルリスニングによってファンを見つける方法を解説したいと思います。
まず、ソーシャルリスニングとはSNSのデータを収集・分析を行うことでユーザーのブランドや商品・サービスへの認知や反応を確認したり、改善点を把握したりするための手法のことを言います。
ファンの定義の仕方にはいくつもの考え方があり、購入・サイト訪問など行動ベースで階層分けする方法とブランド好意度など意識ベースで分ける方法、それらを合わせる方法など様々な方法があります。
例えば、つぶやく内容から判断できる行動によって、顧客を潜在ファン、ファン、コアファンに分類しそれらをピラミッドチャートにセグメントすることで、ファンの全体像を把握するという方法もあります。
商品やサービスのどういった部分が顧客の琴線に触れたのかを、企業が自身の力だけで知ることは非常に難しいところです。SNSには、企業が伺い知れない顧客の本音がたくさんつぶやかれています。
その商品やサービスを購入した顧客が思わず口コミしてしまうツボとはどこにあるのか、どういった部分に共感するとファンになるのかを知るためにソーシャルリスニングは非常に有効な手段と言えるでしょう。
ファンを見つけたのはいいが、そのあとすぐに離れていっては意味がありません。
見つけてきたファンをコアファンにするために、顧客満足度を高める施策を行わなければなりません。
代表的なのはファンミーティングです。例えば、社員との交流やオフィスツアーのようなものから、商品開発会議、トークショー、会員制サービス、オンラインサロン、Facebookのコミュニティなどが方法としてあげられます。
しかし、そういった大規模なイベントやコミュニティ運営以外にも方法があります。
それは、社員やアルバイトに根付いているおもてなしの心になります。例えば、任天堂の神対応やディズニーランドのキャストの感動的なおもてなし、スターバックスの店員によるカップへの手書きメッセージのエピソードを耳にしたことがあると思います。
思いがけない心温まるもてなしがファンの心を刺激して、口コミを促すといったことになるのではないでしょうか。
そういった顧客満足を促すスタッフの育成や組織作り、接客マニュアル作り、ブランドブック作りなども方法のひとつであり、中長期的な取り組みで、かつ組織運営にも関わる話ではありますが、ファンマーケティングとして非常に息の長い効果を期待できる施策でもあります。
もうひとつ、企業やブランドが、自身の目的・価値を社会に発信する行動や振る舞いであるブランドアクション、これはファンマーケティングの視点からみても有効な手段です。
数々の社会課題に、そのブランドはどんなスタンスで行動するのか。一見地味なアクションであったとしても、その行動が共感を集めれば、たちまちSNSユーザーに拡散されていきます。
そうする事で、企業へのリスペクトとなりその道を共に歩み増幅してくれる強力なファンになってくれるのではないでしょうか。
ファンマーケティングのメリット/デメリット
ファンマーケティングを実施するメリット/デメリットについて解説していきたいと思います。
ファンマーケティングのメリット
口コミによる新規顧客の獲得
現在のマーケティングではSNSを活用することが必須になります。
現在では、ユーザーが商品やサービスを利用する前にSNSやWebサイトで口コミを確認することが当たり前になっている背景があるからです。
また、SNS等でたまたま目に入った口コミを見て商品購入に至るケースも多くなってきています。
SNSやWebサイトに書き込まれた口コミによって、熱狂的なファンが口コミをSNSに投稿する、口コミを見た新たなユーザーが影響を受けて商品やサービスを利用する、商品やサービスを利用した感想を口コミとしてSNSに投稿するといった好循環を生み出すことが可能になります。
熱狂的なファンが新しいファンを生み出す
熱狂的なファンは、自分の好きな商品やサービスを知人や周りにおすすめしたり、SNSなどで情報発信したりして主体的に行動してくれます。
そのため、ファンをベースにマーケティング施策を展開することで、既存のファンが新しいファンを呼び込み、そのファンがまた新たなファンを生み出すといったサイクルが生まれます。
ファンからのフィードバック
商品やサービスの熱狂的なファンは、企業が思いもしないような独特な視点を持っている場合があります。
熱狂的なファンとコミュニケーションを取ることで、良いフィードバックや時には不満などの意見を吸い上げることで、今後の商品やサービスをより良い物にしていくことが可能になります。
安定的に売上を伸ばすことができる
ファン=既存顧客かつ、商品の定期購入者であるため、ファンを大事にすることで安定した売り上げを確保することができます。
またファンのロイヤリティをより高めることができれば、安定的に売り上げを伸ばすことができます。
ファンマーケティングの実施により、売り上げの確保と増加という2つの効果が期待できるのです。
ファンマーケティングのデメリット
長期的になり短期間に効果が出しにくい
短期間では効果を差しにくいという点があります。ファンマーケティングでは、ただのファンを作るだけではなく、熱狂的なファンを作り出さないといけません。
熱狂的なファンを作るためには、企業や商品の見せ方だけではなく、ファンとの歴史やストーリーなど、ある程度の時間を有する事柄も充実させなければいけません。
また、長期間運営していればいいというわけでもありません。消費者を惹きつける魅力としっかりとしたコンセプトやイメージも必要となります。
マーケティングに活用できるまでには時間を有すること、運営が難しいという点になります。
ファンがアンチになる可能性がある
熱狂的なファンは、最大の味方でもある一方で、最大の敵になる可能性のある存在であることが言えるでしょう。
企業が発信した情報が気に入らなかったり、商品の取り扱い方に不満が生まれてしまえば、攻撃してくる可能性があります。ファン同士のコミュニティがすでに形成されているため、ネガティブな情報も一瞬で広がってしまうのです。
思いが強すぎるファン層は、怒りを持った場合も過激になりやすく、徹底的に思いを発散する傾向があるため、熱狂的なファン層が何を重視しているのかの部分を見誤らないようにすることが大事になってきます。
企業側が怠慢になる可能性がある
ファンマーケティングは、企業の怠慢を生みやすいマーケティングでもあります。
一定数のファンを獲得してしまえば、安定して運営することが可能になるため、成長を止めてしまう企業も出てきます。
また、ファンクラブ運営に陥ってしまう企業も少なからず存在します。ファンクラブ運営とは、すでに獲得しているファンだけのために活動や運営をするというものです。
一部のファンの顔色を伺って運営する企業もあります。一定以上の金銭を使用しているファンにのみ、特別な権利が与えられたり、このように誤解されても仕方のないような対応が見られたのです。
このような怠慢は企業そのものの評判を下げるだけではなく、扱っている商品やサービスの評価も著しく低下させてしまいます。ファンマーケティングの実施方法や、ファン層との関係性や距離感には注意が必要となります。
ファンマーケティングは組織にも効果的
ファンマーケティングのメリットを組織活動の視点から伝えていきたいと思います。
ファンマーケティングは、売り上げの増加だけではない、様々な恩恵を企業にもたらしてくれます。
組織による事業活動には商品の企画・開発から始まり、販売のためのさまざまな環境を作るマーケティング、続いて実際の購入を果たすセールス、購入後のフォローを行うカスタマーサクセス・サポートという大枠の流れがあります。加えて、ブランディングを構築するパートである広報・PRもあります。
このような組織活動において、ファンマーケティングがどのようなメリットをもたらすのかをまとめてみました。
これはあくまで一例ですので、皆さんもご自身の所属する組織やポジションを頭に入れて考えてみてください。ファンとの関わりの深さや強度に応じて、その可能性は無限に広がっていくでしょう。
商品の企画・開発
ファンからの本音のフィードバックが得られることで、サービスやプロダクトの改善につながります。サービスのヘビーユーザーで愛着を持っているファンによる生の声は、お金には換えられない大変価値のある情報です。一般のアンケートやモニター調査では、そこまで深く顧客の課題を掴めないからです。
マーケティング
ファンによる口コミが発生し、新規顧客が多く生まれたり、ファンの増加につながったりします。またSNS投稿が大量に生み出されることで、ブランドの認知拡大やSEO対策にも大きく寄与します。
類は友を呼ぶ(略して類友)状態ができあがり、ファンがファンを生むスパイラルが生まれます。
セールス
最初にお伝えしたように、ひとり(または一社)あたりの売り上げの拡大につながります。クラフトビールで有名なヤッホーブルーイングでは、上位10%のファンによる売り上げが、全体の約65%も占めています。これは驚くべき数値で、パレートの法則以上を示しています。マーケティング段階での口コミによる新規顧客の増加も、売り上げの拡大に直接影響します。
カスタマーサクセス・サポート
顧客同士の課題解決や自己解決率の向上が見込まれます。
商品の人気が高まるほど、顧客対応にはサポートメンバーを増やすなどのリソースが必要になることが多いのですが、SNSでファン同士が語り合ったり、初心者ユーザーの疑問に即座にヘビーユーザーが回答してくれたりすることで、リソースの削減に結びつくケースも発生します。ファンは対価を気にせず、他のユーザーや初心者のかたのサポートを喜んで引き受けてくれるからです。
広報・PR
認知の拡大やブランド力の向上が見込まれます。ファンが企業の代弁者として、ブランドを語り、広め、世の中へと浸透させてくれるためです。
ファンマーケティングの事例
スターバックス
スターバックスは、日本だけではなく全世界にチェーン展開する大手コーヒー販売店です。
既に90カ国以上の地域に展開しているスターバックス社であっても、ファン層を活用したファンマーケティングを実施しています。
その1つが、My Stabucks Ideaです。スターバックスに関するアイディアを、投稿するものであり誰でも気軽に多くの意見を投稿することができます。
この中から、いくつものアイディアが採用され、実際に商品化、サービス提供に活かされた事柄も存在するのです。
ファンマーケティングに積極的なスターバックスでは、拡散や告知なども、ファン層が担ってくれます。
そのため、テレビCMなどは一切行われていないのです。ファンとの関係性を正し、的確に活用することにより、世界展開も圧倒的シェア率も手に入れることができます。
ハーゲンダッツ
アメリカ発祥のアイスクリームメーカーであるハーゲンダッツも、ファンマーケティングを実施し、一大イベントにまで成長させた企業です。
ハーゲンダッツには、ハーゲンハートと呼ばれるクレーターが存在します。
アイスクリーム容器の蓋をあけ、このクレーターが見られると、消費者は歓喜するのです。
今では、クレーターが見られると幸運が訪れるといったジンクスや、クレーターの種類から占いなども行うことができます。
ファン層だけではなく、多くの消費者に愛されるきっかけとなったハーゲンハートは、熱狂的なファン層の声で誕生したものなのです。
ファン層が、ハートに見えるという意見を積極的に発信し、そして共感しました。
それらが広がり、企業の耳に届きます。企業側は、何気ないファン層の意見をすくいあげ、幸せのハーゲンハート探しというイベントまで作りあげたのです。
ファンと企業が協力し、活性化していく姿は、理想的なマーケティングのあり方だと言えるでしょう。
ハーゲンダッツNIKE✖️コリン・キャパニック
ファンマーケティングでは、企業としてのコンセプトやマーケティング方針を、貫かなければなりません。
それがたとえ、大衆から批判を浴びても、一部人々に不信感を与えることになったとしても、実施し続けなければならない場合があるのです。方針を貫く姿、そこまでの過程や思想が、熱狂的なファン層を育てることもあるからです。
人気アパレルメーカーであるNIKEは、元NFL選手のコリン・キャパニック選手とコラボし、大きな批判を浴びました。
コリン・キャパニック選手は、2016年に黒人や有色人種への差別を批判し、好戦的な態度を見せていたためです。
スポーツと政治要素を混同させたこと、対応等が批判され、所属していたチームを追われることになってしまいました。退団から2年後の2018年、NIKEは30周年を記念したキャンペーンに、コリン・キャパニック選手を起用したのです。
当時は、様々な批判が多かったものの、熱狂的なファン層を獲得したのも事実です。
それから2年後の2020年、黒人差別への批判は、アメリカ全土に広がり、全世界へと広がりをみせています。NIKEが行ったたった1つの起用は、マーケティングだけでなく、世界情勢の先駆け的行為であり、称賛されるものだったと言えるでしょう。
ファンマーケティングおすすめ本
ファンベースなひとたち ファンと共に歩んだ企業10の成功ストーリー
ベストセラー『ファンベース』著者の佐藤尚之(さとなお、ファンベースカンパニー会長)と、ネスレ日本でコーヒーのオフィス向け定期宅配サービス「ネスカフェ アンバサダー」を大成功に導いた津田匡保(ファンベースカンパニー代表)の共著による待望の書。 漫画と対談でファンベースの実践ポイントを解説します。
人口急減や超高齢化、超成熟市場といった消費環境の一大変化に加え、相次ぐ自然災害の発生などで「先が見えない時代」。あなたの会社や事業の逆境を支えてくれるのは、まだ見ぬ新規顧客ではなく、熱烈に愛してくれている「ファン」の存在です。
さとなおが提唱するファンベースとは、「自社のサービスやブランドを愛してくれるファンを大切にし、ファンをベースにして、中長期的に売り上げや事業価値を高める」考え方。ともすれば、顧客を囲い込む、無理に増やすといった発想に陥りがちな「ファンマーケティング」や「コミュニティービジネス」とは一線を画すものです。
みなさん、頭では理解したつもりでも、「実際どうやってファンベースを実践すれば良いのか分からない」というのが本音でしょう。それに100%応えるのが本書です。
本書では、さとなおによる漫画版ファンベース最新解説に加えて、ファンベースに試行錯誤しながら取り組んでいる 「ファンベースなひとたち」の実践例を漫画と対談形式で紹介していきます。「中の人」はどんな思いで、どんな苦労を積み重ねながらファンと共に成長の道を歩んでいるのか――。漫画と対談で分かりやすくひも解いていきます。
ファンベースカンパニーで80社以上の企業プロジェクトに伴走してきた経験からブラッシュアップされた、最新の「実践ファンベース」をこの1冊で学べます。
楽しいファンベースの世界へ、ようこそ!
【本書のポイント】
◆最新のファンベース理論が漫画で学べる!「さとなお集中講義」
◆ファンベース実践10社の具体的な取り組みとポイントが漫画と対談で分かる!
◆ロングセラーブランド、ベンチャー企業、新規事業開発、地方企業・・・・・・
事業ステージ、タイプ別のファンベース事例からヒントが見つかる!
カルトブランディング 顧客を熱狂させる技法 (祥伝社新書)
顧客を“信者"に変える――新時代の企業コミュニケーション
未曾有のパンデミックを経て、急速にDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む今、顧客との強固な関係を築くことは、業種・企業の大小に関わらず急務となっている。
既存の広告手法の限界が叫ばれる中、注目を集めているのが、カルトブランディングである。
北米を発祥とするこの手法によって、ひとたび信者となった顧客は、自身とブランドの関係を周囲に伝える伝道師となる。小さな集団は、やがて熱狂的なコミュニティーに成長していく――。
本書は、世界のコンテンツマーケティング業界を取材してきた著者が、カルトブランディングの基本から実践方法までを解説したものだ。新時代の企業コミュニケーションの羅針盤となる1冊。
ファンベース (ちくま新書)
人口急減やウルトラ高齢化、超成熟市場、情報過多などで、新規顧客獲得がどんどん困難になっているこの時代。
生活者の消費行動を促すためには「ファンベース」が絶対に必要だ。
それは、ファンを大切にし、ファンをベースにして中長期的に売上や価値を上げていく考え方であり、
その重要性と効果的な運用の方法を、豊富なデータや事例を挙げて具体的に紹介する。
『明日のプランニング』に続く、さとなおの最新マーケティングの必読書。
まとめ
熱狂的なファンを獲得し、育成してビジネスの成功に繋げるファンマーケティング。
価格競争に巻き込まれるのを防ぎ、売り上げを上げコストを抑えられます。
競合優位性を獲得できるためm現代のビジネス環境では特に優先度をあげるべき施策といえるでしょう。とはいっても熱狂的なファンを簡単に獲得することは出来ません。
しっかりとした戦略を元に、時には大胆な決断を行い、ファンマーケティングを行っていきましょう。